じょうてつのあゆみ 第9回
証人~古き良き時代~
開業以来、様々な車両が鉄路の上を時代とともに走っては消えていった。今、定鉄電車を偲ぶよすがは「コロ1号」だけであろう。この車両は、宮様をはじめ、政府要人、高官等の定山渓往来のため、昭和3年に国有鉄道より購入した貴賓車である。オープンデッキに波形木目の磨かれた壁、白塗り天井、リノリウム張りの床、フカフカの座席には模様織のカバー、窓はカーテンで飾られ洋式トイレを設けた一等客車であった。
電車にも連結され利用されていたが、旧型であり連結器の操作が面倒なことや、新型二等電動客車の登場により出番を失った。その後内部を改造し一般客車に格下、さらには豊羽鉱山専用線の従業員送迎客車となった。専用鉄道がトラック、バスに変わったことにより休車となり、豊平駅車庫線に放置された状態となった。
鉄道友の会北海道支部の働きかけにより、昭和38年9月に「コロ1号」は定山渓鐡道から国有鉄道に寄贈され、苗穂工場で復元された後、生産地である小樽市手宮にある北海道交通記念館に展示されている。
電車にも連結され利用されていたが、旧型であり連結器の操作が面倒なことや、新型二等電動客車の登場により出番を失った。その後内部を改造し一般客車に格下、さらには豊羽鉱山専用線の従業員送迎客車となった。専用鉄道がトラック、バスに変わったことにより休車となり、豊平駅車庫線に放置された状態となった。
鉄道友の会北海道支部の働きかけにより、昭和38年9月に「コロ1号」は定山渓鐡道から国有鉄道に寄贈され、苗穂工場で復元された後、生産地である小樽市手宮にある北海道交通記念館に展示されている。